SMOKERS' STYLE COMPETITION 2007

プロポーザル部門

最優秀賞　賞金　200万円

大塚裕紀（小山工業高等専門学校専攻科）

優秀賞　賞金　50万円

出口亮　関山泰忠　浦田智子　勝又洋　吉井麻弥
（以上5名，大成建設株式会社 設計本部）

佳作　賞金　各5万円

青木怜（東京理科大学大学院）
西川拓　海法圭（以上2名，東京大学大学院）
合屋統太　坂木渡 （以上2名，フリー）

選外佳作

成瀬友梨　猪熊純（以上2名，成瀬・猪熊建築設計事務所）
見米清人（慶應義塾大学大学院）
吉田匡希（鹿島建設建築設計本部）
桔川卓也（Institute of new Architecture Inc.）
小川裕之　鶴松理恵　柘植昌貴　菊田康平（以上4名，小川都市建築設計事務所）

作品例部門

最優秀賞　賞金　100万円

三塩達也　讃井章／いわき平競輪場（以上2名，日本設計）

優秀賞　賞金　50万円

久保勝彦　林友斉／新宿センタービル18階 大成建設喫煙室
（以上2名，大成建設株式会社設計本部）

佳作　賞金　各10万円

池田愛美　森貴士／東京国際空港第二旅客ターミナル 2階SMOKING LOUNGE
（以上2 名，HOLOGRAM）
長井和樹　吉川雄輝　遠藤智也　岩淵康弘　竹節俊介*／Clara
（*のみ新潟工科大学大学院，他4名，新潟工科大学）　

（賞金はすべて税込み）

審査総評

審査委員長　古谷誠章

2回目となった「分煙空間」ですが，今回のプロポーザル部門では，実現を前提とする原宿のカフェが舞台で，応募された案は実現性を意識したものが支配的でした．そのためかかなり類型化できるものが多く，自然もしくは機械による気流，床の高低差，植物や霧を使ったもの，あるいはテーブルや椅子などの装置に焦点を当てたものなどが，その大半を占めました．
1次審査はその各類型の代表が選ばれた感がありますが，最終的には，喫煙者を隔ててしまう高低差型や，実効性に疑問のある植物や霧は残りませんでした．一方，2次審査では，1次の期待が大きかったのか，全体に厳しい意見が目立ちました．当然といえば当然ですが，「分煙」と実際のカフェとしての空間性を両立させねばならないジレンマが，案を硬直化させたようにも思います．最優秀賞に選ばれた大塚案は，工夫すべき点が多々残るものの，今後のクライアントやエキスパートとの協働を通して，きちんとデザインを完成させれば，分煙のひとつの解に到達する可能性があり，今後の大いなる努力を期待しています．作品例部門最優秀「いわき平競輪場」の分煙空間は，競輪場での喫煙者と非喫煙者の一体感が評価されました．

日本たばこ産業株式会社代表取締役副社長　熊倉一郎

今回で2回目の開催となりました本コンペに，2部門合わせて812点もの応募をいただき誠に有難うございました．
プロポーザル部門においては，実在するカフェにおいて効果的な分煙のあり方を提示するという具体的ではあるが非常に難しいテーマであったと思っております．さまざまな制約条件下において多くのアイデアをいただきましたことに感謝申し上げます．今回最優秀賞に選定された大塚裕紀さんのアイデアを具現化することで，「飲食店における分煙」のひとつの方向性を具体的に提示させていただく考えです．
また作品例部門におきましても，諸課題への多様なアプローチによる施工事例を提示いただき，私共も大変勉強になりました．このような施設が徐々にでも増えていくことを強く期待しております．
JTではこれからも適切な分煙の実現に向けた活動を実践していく考えです．今後とも皆様のご理解・ご協力の程何卒宜しくお願いいたします．

SMOKERS' STYLE COMPETITION Torphy — Kazuyo Sejima

今回，各部門の受賞者計９組に対して，記念品として，主催者より，妹島和世建築設計事務所デザインによるトロフィーを贈呈した．

Torphy

設計　妹島和世建築設計事務所
製作　空想舎
材質・仕上げ　アルミニウム7A バフ研磨
設計期間　2007年7月〜2007年8月

たばこの灰皿が置けたり，またちょっとした小物も置ける，小さなテーブルをイメージしたトロフィーです．
白っぽいきれいな光沢が出る無垢のアルミニウムでできています．
トロフィーとして飾っていただいたその後は，テーブルのように何か置いて使ってもらえたらいいなと思います．