結果発表

作品例部門:優秀賞

「刈谷ハイウェイオアシス セントラルプラザ」
鵜飼哲矢(鵜飼哲矢事務所)

審査講評
古谷
室内空間でありつつ,開放すると屋外的な空間になり得て,客席もあるので食事をしたり,非喫煙席と変わりがない状況で喫煙できる.寒い時は折れ戸を閉ざすこともできる.外の空間と連動させつつ場を快適にする発想の方向性を評価したい.
妹島
中から開けるというより,外にいて,ちょっと閉じると中にもなるぐらいの軽さがあり,気持ちよさそうな空間になっている.
西沢
位置がよい.高速のパーキングエリアの歩道に面していて,歩いていくとドアも開けずに座れる.ヨーロッパのカフェのようなオープンさがよい.
六鹿
気流などで工夫している点はないが,半屋外にしたり,閉じたりする空間の可変性をすっきりつくっている.
佐藤
オフィスビルなどと違って,不特定多数の人を扱わなければいけない場所における好例.
熊倉
セントラルプラザ,フードコート,これらの間に上手く配置されている.

「AGCモノづくり研修センター」
山口広嗣(竹中工務店)
宮下信顕(竹中工務店)
田中誓子(竹中工務店)

審査講評
古谷
ガラス張りにしただけだと視線が通うだけで人が融合する要素がない中,ここは壁をホワイトボード化し,非喫煙者を内部に誘導する試みがあって融合させようとする意図が感じられる.
妹島
容積を大きく取っているのが,入りやすさを生むと思う.
西沢
喫煙室を大きく明るくして,非喫煙者も入りたくなるスペースにしたところがよい.
六鹿
気流としては空気を下から取り込み,上で全面的に吸い上げて喫煙者と非喫煙者を共存させる単純明快な案.
佐藤
喫煙者だけの空間になっていない感じがある.明るく,視線が交わる.喫煙室は視線が一方向に向きがちだが,視線がクロスして面白い.
熊倉
機械を使うのではなく,行為や空間の大きさで解決している.天井が高いのがゆとりや開放感をもたらしている.