主催:長谷工コーポレーション  後援:株式会社 新建築社

 

佳作

減るという多様性
忽那知輝 安福和弘(大阪大学)

減るという多様性  忽那知輝 安福和弘(大阪大学)
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作品コンセプト

街とはそもそも「そこに住み,そこに働き,そこに憩う」場所である.そのようにして暮らす街の当事者の多様性こそが,その街の過去を照らし,今を生かし,未来を豊かにしていくのではないだろうか.私たちは集合住宅に暮らす人々の多様性を「街っぽさ」と考えた.妻と平が互い違いになるように敷き詰められた50棟の家屋それぞれにワンルームのコアを設け,それを包むように二重,三重の壁を配置する.居住者が入れ替わる度に,入居者は外壁の一部を取り払うか決めることができ,私的空間は半私的空間に,そして,元のコアは公共空間に生まれ変わる.また,経年により,壁面の新旧混在による時間軸での多様性だけでなく,通路幅員や空地の配置などの空間の多様性が生じ,それらはこの集合住宅に暮らす人々の多様性をもたらす.